家庭的なロシア人メイドカフェ
メイドのアリョーナさん(アリョ先輩)とナースチャさん(ナースチャん)によれば、平日の来客は多くないそう。とはいえ、午後3時に開店して15分たつかたたないうちに、店内のテーブルの半分はうまる。一日で一番忙しい時間帯だ。ロシアのポップスと人気アニメソングが交互に流れてくる。ロシアのバンド「ウマサーマン(Uma2rmaN)」、グループ「イヴァヌシキ・インターナショナル(Ivanushki International)」、古いソ連映画のサウンドトラックが流れたと思ったら、日本のアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の主題歌や宮崎駿監督の作品の曲が流れてくる。
店はこぢんまりとしているため、人が大勢いる気がする。来客の多くは男性の一人客だが、二人組もいる。
2人の女子学生に近づいてみる。テーブルの上にはケーキがあり、興味深そうに店内を見まわしている。2人は近くにある早稲田大学の学生だ。「メイドさんたちはめちゃめちゃかわいくて料理おいしい!ケーキしか食べていないけどめっちゃおいしい」と、金谷弓香さん(22)は笑顔で答えてくれた。大学の専攻はロシアとは無関係だが、ネットでイタカフェのことを読み、ロシア料理を試食しようと来店したのだという。
ナタリア・ススリナ撮影
イタカフェには10人ほどの常連客もいると、アリョーナさんとナースチャさんは話す。訪問客の中にはアニメやサブカルチャーのコスプレの愛好家も多い。
「今、『ユーリ!!! on ICE』というアニメがロシアに関係のある内容になっているため、それを見てこういう『イタカフェ』へ行ってみたいと興味を示されたり、一ヶ月前ぐらいに来たお客さんからは、ここでユーリ(『ユーリ!!! on ICE』)のアニメファンだけで集う食事会できないかと問い合わせもあったり。そういった人たちがここにきてくれる」と、この店の考案者の一人でマネージャの大森拓也さんは話す。
早稲田大学の学生のように、ネットやテレビでイタカフェのことを知り、興味を持って来店する人も多い。ここでは文字通り、ロシアの家庭料理がふるまわれる。ロシア女子のメイドが手づくりしているのだ。大森さんによれば、テレビ東京の番組「モヤモヤさまぁ~ず2」で紹介された後、来客が大きく増えたという。この番組では、番組を進行するお笑い芸人とアナウンサーが来店し、ナースチャさん、アリョーナさん、カーチャさんと話し、コーヒーを飲み、メイドの一人と記念写真を撮影した。このような一人との写真撮影は1500円。メイドが二人になると2500円支払うことになる。来客の半数は、このサービスを利用する。