【産経抄】“没後”38年後の訃報 12月18日
原爆投下の2週間後だった。海軍兵学校から愛媛県の実家に復員する16歳の少年は、広島駅で1泊する。街は破壊し尽くされていた。焼け跡を眺めていると、無数の小さな炎に気づいた。死体から流れ出たリンが燃えていたのだ。まさに世界終末の光景である。そのとき、赤ん坊の泣き声が聞こえた気がした。
原爆投下の2週間後だった。海軍兵学校から愛媛県の実家に復員する16歳の少年は、広島駅で1泊する。街は破壊し尽くされていた。焼け跡を眺めていると、無数の小さな炎に気づいた。死体から流れ出たリンが燃えていたのだ。まさに世界終末の光景である。そのとき、赤ん坊の泣き声が聞こえた気がした。